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インドネシア株って実際どう買うの?

まぬるん

投資歴4年。米国株の赤字企業を中心に株式投資を行う。株や経済関係の本は300冊以上読破。独自の「黒字転換期」を狙った投資法を確立。4年で3倍の利益をあげる。

「インドネシア株って気になるけど、どうやって買えばいいの?」
そんな疑問を持つ投資家に向けて、実際にSBI証券を通して、インドネシア株を購入した私がインドネシア株の投資方法をやさしく解説します。

新興国の成長に乗り遅れたくない方は、この記事で基本を押さえて一歩踏み出してみませんか?

日本からインドネシア株を買う3つの方法

東南アジアの成長国として注目を集めているインドネシア。
とはいえ、「日本からどうやって買えばいいの?」と悩む方は少なくありません。
ここでは、初心者でもわかりやすいように、日本にいながらインドネシア株に投資する3つの代表的な方法を紹介します。


① ADR(米国預託証券)を通じて投資する

まず1つ目は、ADR(American Depositary Receipt)を使った方法です。
これは、インドネシア企業の株式が米国市場に上場している形式で、円からドルに両替して米国株として購入
できます。

代表的な銘柄としては、インドネシア最大の通信会社「テルコム・インドネシア(TLK)」があり、通常の米国株と同じ感覚で売買ができます。

メリットは、日本のネット証券から簡単に購入できることと、為替リスクがドル円だけで済む点です。
一方で、ADR化されている銘柄が少ないため、選択肢が限られているのがデメリットです。

※2025年5月時点、SBI証券ではテルコム・インドネシアだけでした。


② ETF(上場投資信託)を活用する

2つ目は、インドネシア市場に連動するETFや投資信託を買う方法です。
ETFは米国市場に上場しており、複数のインドネシア企業にまとめて投資できるのが最大の特徴です。

たとえば、アメリカ市場に上場している「iシェアーズ MSCI インドネシア ETF(EIDO)」は、金融・通信・素材などの幅広いセクターに分散して投資することができます。
SBI証券や楽天証券から購入可能で、ドル建てのため為替リスクには注意が必要ですが、個別株よりもリスクを抑えてインドネシア市場全体にアクセスできます。


日本で買える投資信託という選択肢も

「ドル建てに抵抗がある」「円建てで買いたい」という方には、日本国内の投資信託という選択肢もあります。
たとえば以下のような商品が、インドネシアや東南アジアを対象とした投資信託として販売されています:

商品名取扱会社特徴
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス三菱UFJアセットマネジメントインドネシアを含む新興国全体に分散投資可能
野村 インドネシア株投資野村アセットマネジメントインドネシア市場に特化した円建て投信
アジア好配当株オープン日興アセットマネジメントインドネシアを含むアジア諸国の配当株に投資

円建てで購入でき、インドネシア株初心者にも始めやすいのが魅力です。
ただし、信託報酬がETFよりやや高めになる傾向がある点は確認しておきましょう。

※2025年5月時点、つみたてNISAに対応したインドネシア1国に対する投資信託は確認できませんでした。


③ 海外株式口座を通じて現地株を買う

最後の方法は、インドネシア現地の株式(原株)を直接購入する方法です。
ただし、これはややハードルが高く、海外株式を扱う証券会社との専用口座開設が必要になります。

大手のネット証券では「SBI証券」や「楽天証券」が提携経由で取り扱っているケースがありますが、取引手数料が高めです。


まとめ

初心者の方には、まずはETFかADRからスタートするのがおすすめです。
「分散投資したいならETF」「特定企業に投資したいならADR」と目的で選ぶと良いでしょう。
直接投資(現地株)は、慣れてきたら検討する形でも遅くありません。

インドネシア株が買えるおすすめ証券会社

「インドネシア株に投資したいけど、どこの証券会社を使えばいいの?」
そう悩む方のために、ここでは日本から利用しやすく、インドネシア関連銘柄(ETF・ADR)を取り扱っている証券会社を比較しながら紹介します。


SBI証券|初心者にもやさしい定番口座

SBI証券は、私が調べたところ、ネット証券ではインドネシアの個別株の取扱数が最多でした。
SBI証券を通じて、インドネシア株を購入する手段が整っていますが、米国株などに比べると手数料は割高です。


楽天証券|ポイント投資でお得に始めたい人に

楽天証券も、SBIと並ぶネット証券の大手で、EIDOなどのETFを取り扱っています
操作画面が直感的で分かりやすく、楽天ポイントを使って投資できるのが魅力です。

ただし、ADRに関しては一部銘柄しか取り扱っていないため、事前に希望する企業の取り扱いがあるか確認が必要です。


その他の選択肢(moomoo証券)

moomoo証券も、米国株の取扱銘柄数が豊富で、インドネシア関連ETFの購入に対応しています。
また、テルコム・インドネシアのADRも購入できます。

ただし、手数料や注文方法に違いがあるため、取引スタイルに合った証券会社を選ぶことが大切です。


証券会社の比較表(例)

証券会社ETF(EIDO)ADR(TLK)特徴
SBI証券手数料が安く、初心者向け
楽天証券△(一部のみ)ポイント投資が魅力
moomoo証券米国株に強い

証券会社によって「買える銘柄」「かかるコスト」「使い勝手」が異なります。
投資スタイルや使いやすさを重視して、まずは1社に口座を開設してみましょう。

インドネシア証券取引所(IDX)の基礎知識

インドネシア株に投資するなら、インドネシア証券取引所(IDX:Indonesia Stock Exchange)の仕組みや特徴を知っておくと、より深く投資判断ができるようになります。
ここでは、IDXの概要や市場の特徴、注目されているセクターについて解説します。


IDXとは?どんな取引所なのか

インドネシア証券取引所(IDX)は、ジャカルタに本拠を置く東南アジア最大級の証券取引所のひとつで、およそ800社以上が上場しています(2025年時点)。

現地通貨であるインドネシアルピア建てで取引が行われており、国内外から多くの投資家が参加しています。
取引時間は現地時間で午前と午後に分かれた二部制となっており、日本との時差を考慮する必要があります。


注目されるセクターと代表企業

インドネシアは資源国としての側面を持ち、ニッケル・石炭・パーム油といった資源関連企業が多く上場しています。
たとえば以下のような企業が注目されています:

企業名業種メモ
バンク セントラル アジア(BCA)金融国内最大手の民間銀行。ADRはなし
テルコム・インドネシア(TLKM)通信米国ADR(TLK)あり。通信インフラの要
ヴァーレ・インドネシア(INCO)鉱業ニッケル採掘大手。EV関連でも注目

近年ではEVバッテリー・デジタル決済・再生可能エネルギー分野などの新興セクターも成長中で、将来性への期待が高まっています。


IDXの市場構造と投資家の傾向

IDXには、主に2つの市場があります:

  • Main Board(本則市場):基準を満たした大型企業が上場
  • Development Board(成長市場):中小規模で成長性のある企業が上場

特に外国人投資家の参加が活発で、海外からの資金流入がインドネシア市場全体の動向を左右する傾向があります。
そのため、政治リスク・為替リスク・商品価格の影響にも敏感な市場といえるでしょう。

インドネシア市場は成長ポテンシャルが高い反面、リスク要因も多いため、分散投資や中長期視点での判断が重要です。

インドネシア株投資で気をつけたい税金とコスト

インドネシア株に限らず、海外株投資を行ううえで忘れてはいけないのが「税金と各種手数料」の存在です。
せっかく利益が出ても、コストを差し引いたら手取りが少なくなる……なんてことも珍しくありません。
ここでは、インドネシア株投資で気をつけたい主な税金とコストを解説します。


売却益・配当金にかかる税金

まずは利益に対してかかる税金について見ていきましょう。

  • 譲渡益税(売却益)
     日本の証券会社経由でADRやETFを売却した場合、20.315%(所得税+住民税+復興特別所得税)の税金がかかります。
     ※NISA口座で免除可
  • 配当金にかかる税金
     配当金には、現地課税(インドネシアまたは米国)+日本での課税が発生します。
     例えば米国ADRなら、米国で10%、日本で20.315%が課税されるケースが一般的です。

二重課税になる場合は、「外国税額控除」の制度を使って一部を取り戻すことが可能です。
確定申告時に申請が必要なので要チェックです。


証券会社ごとの売買手数料

ETFやADRの売買には、それぞれ証券会社が定める売買手数料がかかります。
代表的なネット証券の米国株手数料は以下の通りです(2025年4月時点)

証券会社米国株売買手数料最低手数料
SBI証券約定金額の0.495%0ドル(米国株)
楽天証券約定金額の0.495%0ドル(米国株)
moomoo証券約定金額の0.132%0ドル(米国株)

→ 多くの証券会社で最低手数料が撤廃され、少額からでも取引しやすくなっています


為替手数料や管理コスト

海外株式投資では、円をドルに両替する際の為替スプレッド(為替手数料)が発生します。
また、ETFには
信託報酬という運用コストもあるので、長期保有時には見落とさないようにしましょう。


税やコストは「知らなかった」では済まされない部分です。
あらかじめ確認しておくことで、手取り利益を最大化するための戦略が立てやすくなります。

記事のまとめ

インドネシアは、若い人口構成と資源の豊富さを背景に、今後の成長が期待される注目の新興国です。
日本から投資するには、ADRやETFといった手段を活用するのが現実的で、SBI証券や楽天証券といった大手ネット証券が便利です。

投資先の選び方や税金・手数料にも注意を払いながら、自分に合ったスタイルで一歩を踏み出してみましょう。

新興国投資はリスクもありますが、それ以上に将来性という魅力もたっぷり。
まずは少額から始めて、無理のない範囲で継続するのが成功のカギです。

SBI証券ホームページ

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