「遠隔医療って本当に伸びるの?」「テラドックの株って今どうなの?」
そんな疑問を持つ方に向けて、この記事ではアメリカの遠隔医療の現状と、注目すべき米国株3選を紹介します。
医療費の高さや医師不足といった課題を背景に、アメリカでは遠隔医療が急速に普及。
コロナ後もそのニーズは消えていません。
成長が期待されるヘルステック分野で、今どの企業が注目されているのか。
わかりやすく解説していきます。
※本記事の内容は情報提供を目的としたものであり、投資の勧誘を意図するものではありません。
投資に関する意思決定は、ご自身の判断と責任にてお願いいたします。
遠隔医療とは?米国で広がる理由
そもそも遠隔医療ってなに?
遠隔医療(telehealth)は、スマホやPCを使って自宅にいながら医師の診療を受けられるサービスのことです。
テレビ電話のような感覚で、症状の相談や薬の処方が受けられるため、通院の手間がなく非常に手軽。
診療の内容は一般的な風邪や胃腸の不調といった軽いものから、精神的なカウンセリング、糖尿病や高血圧といった慢性疾患の管理まで幅広く対応しています。
アメリカでは「直接会う必要がない医療」として、利便性を重視する層を中心に急速に広がりました。
なぜアメリカで急成長したのか
遠隔医療がアメリカで爆発的に伸びたのは、主に以下の理由によるものです。
✅ 面接の医療費が高すぎる
アメリカでは病院にかかるだけで数百ドル(数万円)かかることも。
しかも保険の自己負担も高く、時間もかかります。
遠隔医療は、比較的安く・早く診てもらえる手段として注目されました。
✅ 医師不足と地域格差
特に地方や高齢者の多いエリアでは、医師不足が深刻。
遠隔医療なら距離を問わずサービスを届けられるため、効率的な医療提供手段として導入が進みました。
✅ コロナ禍で一気に普及
2020年のパンデミックにより、病院に行くリスクを避ける手段として一気に利用が広がり、政府も保険適用を認めるなど追い風に。
コロナ後の今でも需要はある?
「遠隔医療はコロナ特需で終わったのでは?」という声もありますが、実際には生活に根付いた医療インフラの一部として定着しつつあります。
- 保険会社の多くが、遠隔診療もカバーするプランを継続
- 企業や学校が福利厚生の一環として導入
- 精神ケアや慢性病管理など、継続的ケアとの相性が抜群
といった理由で、アメリカでは「第二のかかりつけ医」としての役割を担いつつあります。
遠隔医療の注目銘柄3選【米国株】
遠隔医療という成長分野に注目が集まるなか、米国にはすでに実績ある企業がいくつも存在します。
ここでは、私が実際に保有している銘柄を含め、今後に期待できる3社を紹介します。
① Teladoc Health(テラドックヘルス)|遠隔医療のパイオニア
ティッカー:TDOC
テラドックは、遠隔医療の代名詞的存在ともいえる企業です。
2002年設立で、現在はアメリカを中心に130カ国以上で事業を展開しています。
🔍 特徴
- 一般診療、メンタルケア、慢性病管理を1つのアプリで提供
- メンタル領域は「BetterHelp」、慢性疾患は「Livongo」を買収して強化
- 企業・保険会社向けに包括的な医療ソリューションを提供
- 有料会員数約8000万人(米国5400万人、その他2600万人)
💡 投資視点
- 売上は安定成長、黒字化も近づいてきている(2025年Q1では非GAAP黒字達成)
- 株価は大きく調整しており、長期視点では割安圏と感じています
- 一方で、競争激化やのれん減損リスクなど課題もあるため、慎重な分析が必要
私も2023年から保有しています。現在50%程度の損ですが、今後も保有し続ける予定です。
② Hims & Hers Health(ヒムズ&ハーズヘルス)|若年層に刺さるD2C医療
ティッカー:HIMS
ヒムズは、医療サービスを“ブランド化”することで成長してきたユニークなD2C(企業が消費者に直接商品を販売するビジネスモデル)企業です。
オンラインで診療を受けて、処方薬やケア商品を自宅に届けてくれるという“Amazon的な医療体験”を実現しています。
🔍 特徴
- メンタルヘルス、脱毛治療、スキンケア、性機能障害など、日常的な悩みに特化
- サブスクリプション型で収益安定
- ミレニアル世代・Z世代向けにデザインされたUX/UIが魅力
💡 投資視点
- 売上成長率は30%以上、しかもすでに黒字転換済み
- ブランド力が高く、他社との差別化が明確
- 「医療版D2Cモデル」の代表格として、個人的にも注目しています
③ Amwell(アメリカンウェル)|医療機関と組む“裏方”の本命株
ティッカー:AMWL
アメリカンウェルは、テラドックやヒムズのように直接ユーザーに医療を届けるのではなく、病院や保険会社に遠隔診療のプラットフォームを提供するB2B型(企業同士で取引を行う)企業です。
🔍 特徴
- 米国最大級の医療ネットワークと連携(Cleveland Clinicなど)
- 遠隔診療ソフトウェア、予約管理、電子カルテ連携など、インフラ寄りの役割
- Googleが戦略出資していることで話題に(Amazonクリニックへの対抗か)
💡 投資視点
- 売上成長はやや鈍化中、赤字も続いていますが…
- 医療業界の“基盤”を支える存在として、将来的な安定成長に期待
- 株価はかなり低迷しており、小型株ならではのリバウンド狙いも可能
投資する前に知っておきたい注意点
遠隔医療の今後の課題
📉 利用率の鈍化リスク
コロナ禍では一気に普及した遠隔医療ですが、パンデミックが収束に向かう中で「一度落ち着いてきた」という現実もあります。
特に米国では、規制や保険適用の一部が見直される場面もありました。
🤝 医師との信頼構築が難しい
遠隔医療は便利ですが、「患者との関係性」や「詳細な診察」が難しい場面もあります。
特に高齢者や重症患者には、対面診療の方が信頼されやすい傾向があり、万能ではないという認識も必要です。
株価が低迷している理由とチャンス
📉 テラドックなどの株価は大幅調整
Teladocは、コロナ後の過熱相場で一時は株価が300ドルを超えていましたが、現在はその1/10程度。
- Livongo買収に伴うのれん減損
- 成長率の鈍化
- テーマ株離れ
といった理由で評価が落ちました。
💡 それでもチャンスがある理由
- 業績は着実に改善中(非GAAP黒字化)
- サブスク型で収益は安定
- 時価総額が調整され、「割安」になっている可能性
「市場が冷めた今だからこそ、将来を見据えて仕込むチャンス」と捉える投資家も多いのです。
まとめ|遠隔医療は未来のインフラになるか?
遠隔医療は、ただの一時的なブームではありません。
アメリカではすでに「もうひとつの医療の選択肢」として定着しつつあり、利便性・コスト・継続ケアの面で確実に支持を集めています。
その中で、テラドックのような総合型、ヒムズのようなD2C特化型、アメリカンウェルのような医療基盤型など、それぞれ違った角度からこの市場にアプローチする企業が存在しています。
もちろん、どの企業も課題を抱えており、今すぐ急成長するとは限りません。
でもだからこそ、株価が安く評価されている今こそ、長期目線で仕込む余地があるともいえます。
「医療の未来はオンラインにもある」
そんな時代が来ると信じられるなら、遠隔医療関連株は一度じっくり調べてみる価値があると、私は思っています。
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