
「SOXLってよく聞くけど、どんな銘柄に投資してるの?」
——そんな疑問を持つ方に向けて、この記事ではSOXLの構成銘柄とその比率をわかりやすく解説します。
NVIDIAやAMDなど、注目の半導体企業が名を連ねるSOXLは、短期トレード向きのハイリスク・ハイリターンなETF。
構成銘柄を知ることで、値動きの背景が理解しやすくなり、投資判断にも役立ちます。
SOXL投資の第一歩として、ぜひご活用ください。
※本記事の内容は情報提供を目的としたものであり、投資の勧誘を意図するものではありません。
投資に関する意思決定は、ご自身の判断と責任にてお願いいたします。
SOXLとは?初心者向けにやさしく解説
半導体セクター3倍ブル型ETFってなに?
SOXLは、米Direxion社が運用するレバレッジ型ETF(上場投資信託)のひとつで、正式名称は「Direxion Daily Semiconductor Bull 3X Shares」。その特徴は、「半導体関連株で構成された指数(ICE半導体指数)」の1日の値動きの3倍のリターンを目指すという点です。
たとえば、指数が1日で+2%なら、SOXLは+6%を目指し、逆に-2%ならSOXLは-6%近く値下がりします。
つまり、値動きが激しいぶん、短期トレードに向いたETFといえるでしょう。
SOXLは“ICE半導体指数の1日の値動きの3倍”を目指すETFです。
ただし毎日リセットされるため、長期で見ると単純に3倍になるわけではありません。
値動きが大きいときほど、この差は広がりやすくなります。
SOXLの基本情報(※2025年5月時点)
- 設定日:2010年3月11日
- 経費率:約0.62%
- 分配利回り:2.07%
- ベンチマーク:ICE Semiconductor Index(ICE半導体指数)
SOXLが注目される理由とは?
SOXLが個人投資家に人気な理由は、以下の通りです。
- NVIDIAやAMDなどの有名半導体株にまとめて投資できる
- 短期間で大きな利益を狙える(もちろん損も大きい)
- テーマが「AI・半導体」という成長分野
とくに近年は、AIブームやデータセンター需要の拡大などで半導体関連銘柄が大きく注目されており、「SOXLで一気に値上がりを狙いたい!」という人が増えています。
ただし、長期保有には向かず、毎日リバランスされる性質があるため、「短期で勝負したい」「ある程度リスクを取れる」人向けのETFです。
SOXLとその他の半導体ETFとの比較
半導体セクターETFにはSOXL以外にも種類がありますので紹介します。
| ティッカー | 正式名称 / 運用会社 | レバレッジ | 方向 | ベンチマーク | 経費率(目安) | 組入銘柄数(目安) | 想定用途 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| SOXL | Direxion Daily Semiconductor Bull 3X Shares / Direxion | +3倍 | ブル | ICE半導体指数(NYSE Semiconductor Index) | 0.75% | 指数は約30社 | 短期トレード(上昇に強気) |
| SOXS | Direxion Daily Semiconductor Bear 3X Shares / Direxion | −3倍 | ベア | ICE半導体指数(NYSE Semiconductor Index) | 0.97% | 指数は約30社 | 短期トレード(下落ヘッジ/弱気) |
| SOXX | iShares Semiconductor ETF / BlackRock | なし(等倍) | ロング | ICE半導体指数(NYSE Semiconductor Index) | 0.34% | 約30社 | 中長期の半導体セクター投資 |
| SMH | VanEck Semiconductor ETF / VanEck | なし(等倍) | ロング | MVIS半導体指数(MVIS US Listed Semiconductor 25 Index) | 0.35% | 約25社 | 中長期の半導体セクター投資 |
SOXLの組み入れ銘柄一覧

上位10社の構成銘柄と比率(※2025年9月時点の例)
SOXLは、ICE半導体指数に連動しているので、ICE半導体指数の組入上位10銘柄を紹介します。
| 順位 | 銘柄名(ティッカー) | 比率 |
|---|---|---|
| 1 | アドバンスド マイクロ デバイシーズ(AMD) | 9.60% |
| 2 | ブロードコム(AVGO) | 7.98% |
| 3 | エヌビディア(NVDA) | 7.77% |
| 4 | マイクロン(MU) | 6.59% |
| 5 | クアルコム(QCOM) | 6.37% |
| 6 | インテル(INTC) | 4.45% |
| 7 | ラムリサーチ(LRCX) | 4.39% |
| 8 | アプライド マテリアル(AMAT) | 4.14% |
| 9 | マーベル テクノロジー(MRVL) | 4.11% |
| 10 | ASMLホールディング(ASML) | 4.04% |
リバランスは毎年の3・6・9・12月の第3金曜日に行われます。
構成比率はパフォーマンスに直結するため、「どの銘柄にどれだけ依存しているか」は必ず確認しておくべきポイントです。
ICE半導体指数とは
SOXLはICE半導体指数に連動していますので、ICE半導体指数について確認しておきましょう。
ICE半導体指数は、米国市場に上場する半導体関連企業のうち、時価総額(浮動株調整後)の大きい30銘柄で構成される指数です。
算出はインターコンチネンタル取引所(ICE)の指数部門が行っています。
個別銘柄の集中度が高くなりすぎないよう上限(%)も設定されています。
- 構成銘柄数:30(米国上場の半導体関連)
- ウェイト方式:浮動株調整の時価総額加重(修正あり)
- 上限ルール(例):個別8%上限、上位5銘柄以外は4%上限、ADRは10%上限(SOXXの資料に明示)
- 見直し頻度:毎年9月第3金曜に年次再構成、3月・6月・12月第3金曜に四半期リバランス(SOXXのベンチマーク説明より)
- 補足:BlackRockのSOXX(iShares Semiconductor ETF)がこのICE半導体指数をベンチマークとして採用しています。
注目の構成銘柄をピックアップ
SOXLに組み入れられている企業の中でも、特に存在感が大きく、今後のSOXLの値動きに強く影響を与える銘柄を紹介します。
これらの企業の動向を知ることは、SOXL投資のヒントにもなります。
NVIDIA(エヌビディア)|SOXLを牽引する主力銘柄
言わずと知れたAI・GPUの覇者、NVIDIA(エヌビディア)は、SOXLにおいて最も比率の高い構成銘柄のひとつです。
生成AIや自動運転、データセンター向けの需要が爆発的に伸びており、株価も過去数年で数十倍に上昇しました。
SOXLの動きは、「NVIDIAの動きと連動している」と言っても過言ではないほどで、同社の決算発表や業績見通しは常に要注目です。
AMD・インテル|SOXL内のポジションと注目点
AMD(アドバンスド マイクロ デバイシズ)は、CPUやGPU市場でインテルと競合しながら、AI向けGPUにも本格参入しています。
AIバブルの恩恵を受けつつあり、NVIDIAに次ぐ注目株といえるでしょう。
一方で、インテル(Intel)はかつての王者ながら近年は苦戦が続いています。
自社ファウンドリ戦略やAIチップ開発で巻き返しを図っており、その動き次第で評価が変わる「復活枠」として見ている投資家もいます。
どちらもSOXL内で数%以上の比率を占めており、成長性とリスクが交差する銘柄です。
その他の構成銘柄で知っておきたい企業
- Broadcom(AVGO):通信・データセンター向け半導体で安定成長中。NVIDIAと並び構成比率上位。
- Qualcomm(QCOM):スマホ向けチップの巨人。5G需要の先行きで評価が分かれる。
- Texas Instruments(TXN):産業・車載向けアナログ半導体に強みを持ち、安定感のある企業。
これらの企業はSOXLの「値動きを支える脇役」とも言え、トータルで見るとSOXLは「AI・スマホ・車載・データセンター」など広範な半導体分野に分散投資しているETFだとわかります。
構成銘柄の比率変動と注意点

比率は定期的に変わる?リバランスの仕組み
SOXLはレバレッジETFであり、日々の価格変動に合わせてポートフォリオの調整(リバランス)が行われています。
つまり、構成銘柄の比率は日々少しずつ変わる可能性があるということです。
また、SOXLの元となる「ICE半導体指数(PHLX)」自体も、四半期ごとにリバランスされるため、大きな構成比率の変化が起こることもあります。
これにより、「NVIDIAの比率が上がった」「インテルが圏外に落ちた」といった事例も過去に見られました。
投資の前には直近の組み入れ比率を確認することが必須です。
SOXLに投資する際のリスクと注意点
SOXLは魅力的なETFですが、投資には注意すべきポイントも多くあります。
単純にICE半導体指数の3倍の数値にはならないことに気を付けなければなりません。
同じ指数の変化でも、レバレッジの方が減りが大きいですよね。
これが“揺れで削られる”現象といって、レバレッジ商品の落とし穴です。
じゃあ、上がり続ければ最強?という疑問がありますが、元の指数がきれいに右肩上がりが続けば、レバレッジは威力を発揮します。
しかし、現実の指数は、上昇・ヨコヨコ・下落が混ざります。
ここでさっきの“削られ”が蓄積し、長期の成績が指数×倍率にならないのです。
- ✅ レバレッジの影響で下落時のダメージが大きい
→ たとえば指数が1日で−3%下がれば、SOXLは−9%になる可能性も。
過去には1日で-30%という日もありました。 - ✅ 長期保有には向かない構造
→ 毎日のリバランスによって、ボラティリティの高い相場では「価格の劣化」が起こりやすい。 - ✅ 構成銘柄の比率が急に変わることがある
→ リバランスで入れ替わりや構成比の急変が発生しやすい。 - ✅ ニュースや決算に左右されやすい
→ 特にNVIDIAやAMDなどの上位銘柄が業績ミスをすると、SOXL全体に大きく影響。
レバレッジETFは、短期トレード向きの商品です。
初心者は「買ったらしばらく放置」という投資スタイルは避けた方が無難です。
構成銘柄を知った上での投資戦略
個別株とETF、どちらが自分に合っている?
SOXLのようなETFと個別株投資、どちらが自分に合っているのか迷う方も多いはずです。
SOXLのメリット:
- ✅ 複数の半導体企業に分散投資できる
- ✅ 個別企業の決算やニュースを逐一チェックしなくてよい
- ✅ テーマに乗るだけで、成長性の波に乗れる可能性がある
個別株のメリット:
- ✅ 銘柄を絞ればSOXL以上のリターンも狙える
- ✅ 自分で銘柄を選ぶ楽しさや納得感がある
- ✅ 中長期保有にも適した銘柄が多い
→ 結論として、個別株を調べるのが苦手・時間が取れない人にはSOXLが向いていると言えます。
SOXLと相性のいい投資スタイルとは
SOXLは「短期集中」で利益を狙いたい方向けの銘柄です。以下のようなスタイルにマッチします:
- ✅ トレンドに素早く乗って、短期で利益を狙いたい人
- ✅ テーマ(AI・半導体)に魅力を感じている人
- ✅ 損切りや利益確定ルールをしっかり持っている人
- ✅ 日々チャートや情報をチェックする習慣がある人
反対に、「買って放置」「積立でコツコツ」などの長期・安定志向には不向きです。
特に初心者の方は、最初は少額でのトレードから始めるのが安心です。
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SOXLのような米国ETFを扱うには、情報の見やすさと取引のしやすさが重要です。そこでおすすめなのが「moomoo証券」。
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- ✔ 分析ツールが豊富で、銘柄比較やリスク把握にも役立つ
- ✔ 大口投資家の買いなどがリアルタイムで分かる
- ✔ バフェットや有名投資家のポートフォリオが見られる
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まとめ|SOXLの構成銘柄を知れば、ETF投資の見え方が変わる
SOXLは、NVIDIAやAMDをはじめとする有力な半導体企業を組み入れたレバレッジ型ETFで、短期的な値動きの大きさが魅力でもありリスクでもあります。
構成銘柄をきちんと把握しておくことで、「なぜSOXLが大きく動くのか」「どういった企業に投資しているのか」が見えてきます。
値動きの激しさに不安を感じる方は、まずは少額からスタートするのも選択肢のひとつです。
そして、銘柄情報をスムーズにチェックできるmoomoo証券のようなツールを活用すれば、より自信をもって判断できるようになるでしょう。
投資に必要なのは「情報」と「行動」です。
まずは構成銘柄から、SOXLを理解する第一歩を踏み出してみてください。
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