
「AI関連はもう高すぎて買いにくい。でも、次に伸びる分野は取り逃したくない」
そんなときに候補として浮かびやすいのが、メモリ大手のマイクロン(MU)です。
生成AIの普及でデータセンター投資が続くと、GPUだけではなく、HBMやサーバーDRAMの需要が増えやすくなります。
メモリは地味に見える一方で、AIの裏側を支える重要な部品になりやすいです。
その一方で、指標上は予想PER(Forward P/E)が10倍台となっており、成長テーマの中では割安感があります。
さらに、モルガン・スタンレーが「トップピック」として言及した報道も出ており、機関投資家の目線でも注目度が上がっています。
この記事では、メモリ需要の流れから「今が買い時と言われる理由」と、循環産業ならではの注意点を整理します(投資判断を断定する内容ではありません)。
※この記事は、マイクロン・テクノロジー(Micron Technology / MU)を「買うべき」と断定するものではありません。メモリ需要とバリュエーションの見方を整理し、判断材料を増やすことを目的に書いています。投資は価格変動リスクがあるため、最終判断はご自身のルールで行ってください。
いまメモリ需要が強いと言われる3つの理由
AIデータセンターが「HBM」「サーバーDRAM」を押し上げている
生成AIの学習や推論では、GPUだけではなく、GPUの周辺にある高帯域メモリ(HBM)やサーバー向けDRAMがボトルネックになりやすいです。
AI投資が続く限り、ここは需要が落ちにくい領域になります。
価格が上がりやすい局面になっている(供給が追いつかない)
メモリは「余ると安くなる」「足りないと急に高くなる」というクセが強い業界です。
足元では、DRAM・NANDの契約価格が大きく上がる見通しが複数出ていて、売上や利益に追い風になりやすい環境です。
大手の決算コメントからも“供給制約”がにじむ
サムスンがメモリ価格上昇を背景に好調な見通しを出している点は、メモリ市場の地合いを確認するうえで参考になります(もちろんサムスンとマイクロンは同一ではありません)。
マイクロンがこの波を取りやすい理由
① AI向けの高付加価値メモリに寄せやすい
メモリ需要が強いと言っても、全部が同じではありません。
いま市場が評価しやすいのは、より高単価になりやすいAI向け領域(HBMなど)です。
その点でマイクロンは追い風を受けやすいポジションにいます。
② 直近決算で“稼ぐ力”が戻っている
マイクロンの決算(FY2026 1Q)では、調整後フリーキャッシュフローが約39億ドルなど、財務面の改善が読み取れます。
こうした数字は「メモリ循環が上向いた時に、利益がどれだけ戻るか」を測る材料になります。
買い時と考える根拠①:予想PER10倍台は割安水準に見える

ここで言うPERは、一般的に「今期や来期の予想利益」に基づく予想PER(Forward P/E)を指すことが多いです。
主要な統計ページでは、マイクロンのForward P/Eが10倍前後として表示されています。
ただし、注意点があります。
メモリ企業は利益の振れ幅が大きく、予想EPS(利益予想)が動けばPERも簡単に変わります。なので私は、次の順番で見ます。
- 価格(メモリ価格)が上がりやすい環境か
- 出荷数量(ビット成長)が伸びているか
- ミックス(HBMなど高付加価値の比率)が上がっているか
- キャッシュフローが伴っているか(借金で伸びていないか)
「PER10倍だから買う」ではなく、「需要が強いのに評価が重くないなら、検討する価値がある」という整理が安全です。
買い時と考える根拠②:大手証券会社がトップピックとして注目している

個人投資家が見落としがちなのは、「株は買われて上がる」という当たり前です。
大手証券のレポートやコメントは、機関投資家の資金が動くきっかけになりやすいです。
実際、モルガン・スタンレーがマイクロンを“トップピックと位置づけ、目標株価を引き上げた旨が報じられています。
背景として「AIを中心とした需要増」と「メモリ不足による価格上昇」が挙げられています。
もちろん、トップピック=必ず上がるではありません。
ただ、需給が強い局面で強気評価が出るのは、相場が「次の材料」を探している合図になりやすいです。
いまの株価と指標を確認(2026年1月9日時点)
- 株価:約$327(2026年1月9日の取引データ)
- 予想PER(Forward P/E):10倍前後(例:10.66 / 9.62 など表示サイトにより差)
※表示値は参照元や更新タイミングで変わります。
ここが落とし穴:マイクロン投資で必ず押さえるべきリスク
メモリ株は、良いときは強いですが、悪いときは容赦なく下がります。ここを先に理解しておくと、握力で消耗しにくいです。
- 循環(シクリカル)である:価格が崩れると業績が急に悪化しやすい
- 供給増で一気に反転する:各社の増産・設備投資で需給が緩むことがある
- AI投資の減速:データセンター投資が落ちれば連動して調整しやすい
- 競争:HBMなどの品質・歩留まり・顧客認定で差が出る
個人投資家向け:買うならこう見る(チェックリスト)
「買い時」を一発で当てるのは難しいので、私は“条件が揃ったら分割で入る”が現実的だと思っています。
- 決算で見る:売上の伸び、粗利率、キャッシュフロー(FCF)
- 市況で見る:DRAM/NAND価格のトレンド、供給見通し
- 材料で見る:HBMの供給状況・増産計画(会社コメントや大手レポート)
まとめ:メモリ需要が強い今、「評価が軽い」うちに準備しておくのは合理的
マイクロンは、AIによるメモリ需要が強い環境にありながら、予想PERは10倍前後とされる場面があり、バリュエーション面で話を組み立てやすい銘柄です。
加えて、大手証券がトップピックとして評価しているニュースは、資金が集まりやすい材料になります。
一方で、メモリは循環産業なので、買うなら「上がるかどうか」より先に「崩れた時にどうするか」を決めておくと、判断がブレにくくなります。
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