水素革命に乗れ!注目の米国ETFを解説

まぬるん

投資歴4年。米国株を中心に株式投資を行う。株や経済関係の本は300冊以上読破。独自の「黒字転換期」を狙った投資法を確立。投資4年で元手を3倍にする。

「水素株に投資したいけど、個別株は難しそう…」そんなあなたにおすすめなのが、アメリカの水素関連ETFです。

脱炭素の流れを背景に、水素は世界中で注目を集める次世代エネルギー。
その成長を手軽に分散投資できるのがETFの魅力です。

本記事では、水素ETFの仕組みやメリット、注目の銘柄、購入方法、そして将来性までをわかりやすく解説します。
※私もHYDRやプラグパワーを保有しており、今後期待度が高いセクターだと思います。

※本記事の内容は情報提供を目的としたものであり、投資の勧誘を意図するものではありません。
投資に関する意思決定は、ご自身の判断と責任にてお願いいたします。

なぜ今「水素」なのか?注目される背景

脱炭素とクリーンエネルギー需要の高まり

近年、世界的に「脱炭素(カーボンニュートラル)」への取り組みが加速しており、「水素エネルギー」に大きな期待が集まっています。

なぜなら、水素は燃やしてもCO₂を排出しない、まさに“クリーンなエネルギー”だからです。
太陽光や風力では代替しづらい重工業や輸送分野でも使えるため、「脱炭素の切り札」として注目されています。

水素は「次のエネルギー」と言われる理由

水素エネルギーは、次のような点で「次世代の主力エネルギー」として期待されています。

  • CO₂を出さずにエネルギーを供給できる
  • 貯蔵・運搬がしやすく、安定供給が可能
  • 爆発や火災の危険性が少なく安全
  • 発電だけでなく、車・船舶・航空分野にも応用できる

特に、EV(電気自動車)だけでなくFCV(水素燃料電池車)の開発が進み、トヨタやホンダなど日本企業に加え、アメリカでも多くの企業が開発競争を繰り広げています。

世界の動向とアメリカの政策支援

アメリカ政府は「インフレ抑制法(IRA)」の中で、水素や再生可能エネルギーへの投資に対し税制優遇措置や補助金を拡充。
これにより、水素関連企業やプロジェクトへの資金流入が活発化しています。

また、ヨーロッパや中国も水素戦略を国家レベルで推進しており、「エネルギー革命」とも言える動きが世界規模で進行中です。

水素関連ETFとは?仕組みと投資のメリット

ETFで水素株に投資する仕組み

ETF(上場投資信託)とは、複数の企業の株式に分散して投資できる金融商品です。
たとえば「水素関連ETF」なら、水素製造・貯蔵・インフラ・燃料電池などに関わる企業の株式をまとめて保有できます。

つまり、1つのETFを買うだけで、複数の水素関連企業に投資できるため、分散効果が高く、個別株投資よりもリスクが低いのが特徴です。

個別株との違いと分散投資のメリット

水素産業はまだ発展途上のため、個別株は値動きが大きくハイリスクになりがちです。
しかし、ETFを使えば次のようなメリットがあります。

✅ ETFのメリット一覧:

比較項目個別株水素関連ETF
投資先の数1社のみ複数の水素関連企業に分散
値動きの激しさ高い(上下が大きい)比較的安定
業績チェック自分で業績や決算を細かく確認必要ETFが自動的に銘柄を選別してくれる

特に、初心者が水素テーマに入りたいときにはETFが安心感ある入口になります。

リスクと注意点も理解しておこう

もちろん、ETFにもリスクはあります。たとえば:

  • テーマの流行が終われば下落する可能性
  • 経費率(信託報酬)が高めのETFもある
  • 特定分野に偏るため市場全体との連動性が低い

このため、「流行に飛び乗る」だけでなく、将来性や構成銘柄の内容をしっかり確認することが大切です。

注目のアメリカ水素ETF3選【特徴比較あり】

1. Global X Hydrogen ETF(ティッカー:HYDR)

HYDRは、アメリカを中心に世界中の水素関連企業に投資するETFです。
水素の製造・貯蔵・輸送・燃料電池など、水素バリューチェーン全体をカバーしており、テーマ特化度が高いのが特徴です。

  • 【運用会社】:Global X
  • 【設定年】:2021年
  • 【主な構成銘柄】:Plug Power、Ballard Power、Bloom Energy など
  • 【信託報酬】:約0.50%

比較的新しく、将来の成長にかけたい投資家に人気があります。

2. Defiance Next Gen H2 ETF(ティッカー:HDRO)

HDROもHYDR同様、水素関連企業に特化したETFです。
独自のインデックスに基づき、売上の大半を水素分野で上げている企業を選定しているため、より純度の高いテーマ型ETFといえます。

  • 【運用会社】:Defiance ETFs
  • 【設定年】:2021年
  • 【主な構成銘柄】:FuelCell Energy、ITM Power、Nel ASA など
  • 【信託報酬】:約0.30%

HYDRより信託報酬がやや低めで、欧州系企業が多めに組み入れられている点も特徴です。

3. First Trust NASDAQ Clean Edge Green Energy ETF(ティッカー:QCLN)

QCLNは水素だけでなく、太陽光・風力・EVなど広くクリーンエネルギーに投資するETFです。
テーマが広い分、リスク分散効果が高く、比較的安定的な値動きが期待できます。

  • 【運用会社】:First Trust
  • 【設定年】:2007年(運用歴が長い)
  • 【主な構成銘柄】:Tesla、Enphase Energy、Plug Power など
  • 【信託報酬】:約0.58%

「水素だけに絞るのは不安…」という方に向いた選択肢です。

簡易比較表

ETF名テーマ特化度信託報酬構成企業の地域特徴
HYDR高(水素特化)約0.50%米国中心成長期待銘柄が多い
HDRO高(水素特化)約0.30%米・欧混合売上ベースで選定され純度が高い
QCLN中(広義の再エネ)約0.58%米国中心分散効果が高く初心者向け

今後の水素市場とETFの将来性

2030年に向けた市場規模予測

世界の水素市場は今後急拡大が予想されています。
その年間成長率は13%前後で、2030年には現在(2025年)の2倍に達すると見込まれています。

製造業・運輸・発電といったCO₂排出が多い分野での活用が進めば、関連企業の成長も期待できます。

将来性と価格変動リスクのバランス

水素関連ETFは「将来性がある」と言われる一方で、価格変動が大きいというリスクも併せ持っています

  • 技術革新や法規制に影響を受けやすい
  • 水素コストの高さやインフラ未整備など、課題も山積み
  • 市場の熱狂によって「割高」に買われる時期もある

つまり、将来に期待する分、中長期での投資視点が必要です。
短期で大きな利益を狙うより、「数年後に伸びていたらいいな」くらいのスタンスで取り組むのが現実的です。

テーマ型ETFとどう付き合うべきか

水素ETFに限らず、テーマ型ETFは「魅力的に見えるけれど、持ちすぎはNG」。
あくまでポートフォリオの一部(サテライト投資)にとどめるのが基本です。

たとえば:

  • インデックスETF 70%
  • 高配当ETF 20%
  • テーマ型(水素ETFなど)10%

このようにバランスをとりつつ、水素という未来テーマに“夢を託す枠”として組み込むのが賢いやり方です。

まとめ|水素革命に乗るならETFで手軽に分散投資を

水素は「脱炭素社会」を実現するうえで欠かせない次世代エネルギーとして、世界中で注目されています。
特にアメリカでは、政策支援も追い風となり、水素関連企業が成長を加速中です。

そんな未来テーマに投資するなら、分散効果のあるETFは初心者にも最適な手段。
リスクを抑えつつ、将来性に期待できるのが魅力です。

自分の投資スタイルに合ったETFを選び、水素革命の波にうまく乗っていきましょう。

取引コストを抑えつつ、米国株の高度な分析ツールを活用したい方は moomoo証券 がぴったり。私も活用しているおすすめの証券口座です。

水素革命に乗れ!注目の米国ETFを解説

「水素株に投資したいけど、個別株は難しそう…」そんなあなたにおすすめなのが、アメリカの水素関連ETFです。 脱炭素の流れを背景に、水素は世界中で注目を集める次世代エネルギー。その成長を手軽に分散投資で ...

no image
黒字転換株の選び方と3つの注意点

「赤字続きだった企業が、黒字になった瞬間に株価が急騰した」――そんな事例を見て、「自分もあのタイミングで買っておけば…」と思ったことはありませんか? この記事では、注目される前に仕込める“黒字転換株” ...

パランティア株まとめ【2025年版】|将来性・競合・AI戦略・決算・リスクを徹底解説

AIやビッグデータの成長分野で注目を集めるパランティア・テクノロジーズ(PLTR)。政府向けの高付加価値な分析サービスに加え、近年は 商用部門の成長やAIプラットフォーム「AIP」の拡大を背景に、株価 ...

パランティア決算速報(2025年Q1)|注目ポイントを総まとめ

AIブームの追い風を受け、注目度の高い米国株 パランティア・テクノロジーズ(PLTR)。2025年Q1の決算が発表され、売上・利益ともに市場予想を上回る好結果となりました。 特に 米国商業部門の売上が ...

【2025年版】パランティア株のリスクとは?実績・競合・割高感を分析

AIブームの波に乗り、注目を集めているパランティア・テクノロジーズ(PLTR)。政府向けのビッグデータ分析に加え、AIプラットフォーム「AIP」を武器に商用領域にも展開を広げており、将来性のある成長株 ...

-おすすめ銘柄