「セレブラスって上場するの?いつ?」──そんな疑問を持ったあなたへ。
AI専用チップ「WSE」で注目されるセレブラスが、ついに2025年後半にIPOを予定していると報じられています。
評価額は最大80億ドル、調達規模も10億ドルに達するとされ、AIブームの本命銘柄として投資家の関心が集まっています。
とはいえ、現時点ではスケジュールや証券取引所などの詳細は未定。
この記事では、セレブラスの企業概要から上場の背景、最新情報、投資判断のポイントまで、初心者にもわかりやすく整理しました。
「買うべきか、見送るべきか?」判断材料を探している方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
※本記事の内容は情報提供を目的としたものであり、投資の勧誘を意図するものではありません。
投資に関する意思決定は、ご自身の判断と責任にてお願いいたします。
セレブラスってどんな会社?
AIに特化した半導体企業
セレブラス(Cerebras Systems)は、アメリカ・カリフォルニア州に拠点を置くスタートアップ企業で、2016年に設立されました。
創業者は半導体業界出身のアンドリュー・フェルドマン氏。
同社は、AI(人工知能)の処理に特化した半導体チップを開発しており、その独自性と技術力で業界から注目を集めています。
なかでもセレブラスが提供する技術は、大規模AIモデルの学習や推論処理の高速化を目的としており、従来のCPUやGPUでは処理が追いつかないような複雑なAIタスクに対応できる点が特徴です。
企業規模としてはまだ上場前のスタートアップですが、すでに複数の著名な研究機関・政府機関・企業と提携実績があり、「ポストNVIDIA候補」とも呼ばれる存在になりつつあります。
注目の製品「WSE(Wafer Scale Engine)」とは?
セレブラスを語る上で欠かせないのが、世界最大級のAIチップ「WSE(Wafer Scale Engine)」です。
WSEは、一般的なチップが指先サイズなのに対し、シリコンウェハー全体をそのまま1枚の巨大チップとして利用するという革新的な設計になっています。
特徴 | 内容 |
---|---|
サイズ | 通常のチップの56倍(約21cm四方) |
トランジスタ数 | 約2.6兆個(WSE-2時点) |
コア数 | 85万コア以上 |
メモリ帯域幅 | 非常に高速(AI学習向き) |
この圧倒的なスペックにより、チャットGPTのような大規模言語モデルや画像生成AIなどのトレーニング時間を大幅に短縮することが可能です。
従来のGPUは多数のチップを束ねて構成されるため、処理間の通信がボトルネックになりやすいですが、WSEは1枚のチップで完結するため、通信遅延が極めて少なく、高速処理が可能となります。
なぜ今、セレブラスが上場を目指すのか?
急成長するAI市場
ここ数年、生成AIの登場をきっかけにAI関連市場は爆発的な成長を見せています。
ChatGPTをはじめとする大規模言語モデル、画像生成、音声認識、自動運転など、AIの活用領域は広がる一方です。
こうした流れを受けて、AIの学習・推論を支えるインフラ、特に専用半導体の需要が急増しています。
これまで市場を独占してきたのはエヌビディア(NVIDIA)でしたが、計算負荷の高まる中で、より効率的で高速な処理が可能なAI特化型のチップが求められつつあります。
セレブラスは、この新しいニーズに応える形で、WSEという革新的なチップを武器に業界に参入しました。
まさに、AIハードウェアの変革期に乗じて成長を加速させるタイミングといえるでしょう。
「ゴールドラッシュの時に一番儲けたのは金鉱脈を所有していた者ではなく、作業者のGパンを売った者だ。」という話があるように、今まさにAI時代の波に乗っているのは、オープンAIではなく、GPUを提供しているエヌビディアです。
セレブラスはエヌビディアとうまく住み分け、エヌビディアと違うポジションを狙っているのです。
資金調達と事業拡大のタイミング
上場の大きな目的は、やはり資金調達による事業拡大です。
セレブラスはまだ未上場のスタートアップながら、膨大な研究開発費が必要な半導体業界において、これまでVC(ベンチャーキャピタル)から数億ドル規模の資金を集めてきました。
しかし、世界のAI需要に対応して製品ラインや人材、工場設備を拡張するには、より多くの資金が必要になります。
今回のIPOでは最大10億ドルの調達を計画しており、その資金をもとに以下のような施策が期待されています。
- WSEの次世代チップ開発
- 製造・納品能力の強化
- 顧客向けサポート体制の拡充
- グローバル市場への展開加速
また、上場によって企業の信用力が高まり、政府や大手企業との契約交渉が有利になるという効果も狙われています。
AIブームの波に乗りつつ、資金と信頼を得てさらに加速する──。
今こそがセレブラスにとって最も上場に適したタイミングだと考えられているのです。
セレブラスの上場予定はいつ?最新情報まとめ
2025年後半に上場か
現時点でセレブラスのIPO(新規株式公開)は「2025年後半に予定されている」という報道が複数あります。
ただし、米証券取引委員会(SEC)への正式な提出や承認はまだ確認されておらず、日付や証券取引所などの詳細は未発表です。
moomoo証券のAI分析によると、同社はすでに上場に向けた準備段階に入っており、投資家向けの情報開示や監査プロセスが進行中とみられています。
IPOは市場環境の影響を受けやすいため、タイミングが多少前後する可能性はあるものの、2025年内の上場は有力とされています。
評価額と調達規模は?
上場時の企業評価額は70〜80億ドル(約1兆〜1.2兆円)に達すると見込まれています。
AIブームを背景に、類似企業と比較してもかなり高めの水準です。
また、最大で10億ドル(約1500億円)の資金調達を目指しているとも報じられています。
これはスタートアップとしては大型のIPOに分類され、上場時には注目度が非常に高まると予想されます。
証券取引所やティッカーは未定
2025年7月現在、どの証券取引所に上場するか(例:NASDAQ、NYSE)や、銘柄のティッカーシンボル(例:$CS、$CBRS など)については公式な発表がありません。
ただし、同様のAI・半導体企業がNASDAQを選ぶ傾向が強いため、セレブラスもNASDAQ上場となる可能性が高いとみられています。
ティッカーや上場日が正式に発表され次第、moomoo証券や各種ニュースメディアを通じて情報が公開されるため、定期的にチェックしておくのが安心です。
投資家が注目すべきポイント
AIインフラとしての将来性
セレブラスは、単なる半導体メーカーではなく、「AIインフラ企業」としての可能性を秘めています。
特に注目されているのは、以下のような市場のニーズに応える存在である点です。
- 大規模AIモデルの爆発的な増加
- GPUによる分散処理の限界
- トレーニング時間の短縮ニーズ
- データセンターでの電力消費の抑制
WSEチップによって、これらの課題に対する“効率的かつ低コストな解決策”を提供できるとされており、今後、NVIDIAやAMDとは異なるポジションでの成長が見込まれます。
競合との違いと優位性
セレブラスの最大の武器は、独自開発のWSE(Wafer Scale Engine)というアーキテクチャです。
比較項目 | セレブラス | NVIDIA |
---|---|---|
処理方式 | 1枚チップで統合処理 | 複数GPUの分散処理 |
コア数 | 85万超(WSE-2) | 数千程度(A100など) |
通信遅延 | 非常に少ない | チップ間通信で遅延あり |
用途 | AI学習特化 | ゲーム、映像処理、AIなど幅広い |
つまりセレブラスは、AI専用設計というニッチを狙った一点突破型。
市場全体を支配するというより、「超高負荷AI処理に特化」した深堀り戦略を取っている点が、既存の半導体大手との大きな違いです。
リスク要因と不透明な点
一方で、セレブラスに投資する際は以下のようなリスクも認識しておく必要があります。
- 売上規模はまだ小さく、収益構造が未成熟
- エヌビディアのような大手に市場を奪われる可能性
- 製造コストが高く、量産性に課題
- 顧客が研究機関や国防など一部に限定されがち
また、実際の上場スケジュールや業績開示がまだ不透明であることも、投資判断を難しくしています。
これらのリスクを踏まえつつ、上場後の決算やプロダクト発表など、継続的な情報収集が重要になるでしょう。
まとめ
セレブラスは、AIに特化した世界最大級の半導体チップ「WSE」を開発する注目のスタートアップです。
従来のGPUでは難しかった大規模AIモデルの高速処理を可能にし、今後のAIインフラを支える存在として期待されています。
そんなセレブラスが2025年後半にIPOを予定していると報じられ、最大10億ドルの資金調達を計画していることも判明しました。
ただし、現時点では上場日や証券取引所などは未定で、今後の公式発表を待つ必要があります。
AI需要の高まりを追い風に急成長が見込まれる一方で、収益性や競争環境といったリスクも抱えています。
今後の決算や製品動向を注視しながら、投資判断は慎重に行いましょう。
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