プラグパワー最新動向(2025.6)|ルイジアナ等で進む拡大計画とは

まぬるん

投資歴4年。米国株を中心に株式投資を行う。株や経済関係の本は300冊以上読破。独自の「黒字転換期」を狙った投資法を確立。投資4年で元手を3倍にする。

水素関連企業として注目を集めるプラグパワー(PLUG)が、2025年に入ってから事業拡大を加速しています。
特にルイジアナ州での水素生産施設の稼働開始や、ウズベキスタンでの大型プロジェクトの進展は、同社の成長戦略の要です。

一方で、株主総会で検討されている株式発行数の増加や逆株式分割は、株主にとって重要な判断ポイントとなっています。
本記事では、プラグパワーの最新ニュースと今後の注目点をわかりやすく整理します。

※本記事の内容は情報提供を目的としたものであり、投資の勧誘を意図するものではありません。
投資に関する意思決定は、ご自身の判断と責任にてお願いいたします。

プラグパワーの最新動向まとめ【2025年版】

プラグパワー(PLUG)は、水素エネルギー分野で世界的に注目されている企業ですが、現在は財務の立て直しと事業拡大の両立に取り組んでいます。
2025年の最新動向では、株主総会での重要な提案、財務状況の改善、そして経営陣の株式取引が大きな話題となっています。

株主総会で審議される重要提案

2025年7月3日に予定されている年次株主総会では、以下のいずれかの施策を実施することが検討されています。

提案内容目的
株式発行数を15億株→30億株に増加将来の資金調達を容易にする
逆株式分割(1:5〜1:200)株価を引き上げ、上場維持を狙う

プラグパワーは、株式発行数の増加または逆株式分割のどちらか一方のみを実行する予定です。
この選択は、会社の資金調達力や株価の安定に大きく影響するため、株主にとって重要な関心事となっています。

さらに、「Series F Mirroring Preferred Stock」という特別な株式がCEOに発行されました。
これは、逆株式分割の投票で経営陣と一般株主の影響力を揃える仕組みです。

財務状況は改善傾向

プラグパワーは、2025年1〜3月期(Q1)の決算で以下の成果を示しました。

  • 売上高:約1億3,400万ドル(前年比11%増)
  • 現金流出:前年比50%削減
  • 融資枠の確保:5億2,500万ドル
  • 資本調達:2億8,000万ドル

現金の流出を抑えながら、積極的な資金確保で財務基盤の安定化が進んでいる点は好材料といえます。

経営陣の株式動向も注目

プラグパワー経営陣の株式売買にも動きがありました。

役職株式の動き株数金額(概算)
CFO ポール・ミドルトン追加取得約65万株約67万ドル
CRO ホセ・クレスポ売却約3万7,300株約4.9万ドル

CFOは積極的に株を買い増し、企業への自信を見せています。
一方、CROは一部株式を売却し、ポジション整理を進めている様子です。

ルイジアナとウズベキスタンで進む水素事業の拡大

ルイジアナ州:日量15トンの水素生産施設が稼働開始

項目内容
稼働開始2025年
拠点ルイジアナ州
生産能力日量15トン(全体で40トンに)

この施設の稼働により、プラグパワーは複数拠点合計で日量40トンの水素生産能力を確保しています。

ルイジアナ州のメリット

  • 国内流通網へのアクセスが良い
  • 低コストで水素生産が可能
  • 既存顧客への安定供給がしやすい

プラグパワーは地理的にも戦略的にも有利な場所で、水素の大量供給体制を築きつつあります。

ウズベキスタン:2GW規模の電解槽プロジェクトが進行中

項目内容
プロジェクト規模電解槽 2GW
目的持続可能な化学製品の生産
パートナー現地企業と連携

ウズベキスタン進出の狙い

  • 中央アジアでのグリーン水素市場の先行確保
  • 現地の再生可能エネルギー活用
  • アジア・ヨーロッパ向けの水素供給拠点を目指す

プラグパワーがこれらのプロジェクトに取り組む理由は、単に水素を供給するだけではなく、世界的な水素インフラ構築をリードし、顧客企業からの信頼を獲得し、将来的な利益率向上を目指すことです。

株主が知っておくべきリスクと今後の注目ポイント

株式発行・逆株式分割のリスク

項目メリットデメリット
株式発行数増加資金調達がしやすくなる希薄化リスク
逆株式分割株価の見た目を改善、上場維持投資家心理に悪影響

株式発行は希薄化のリスクがあり、逆株式分割は株価の見た目を改善する一方で市場にネガティブに受け取られる可能性があります。

規制・政策リスク

主な外部リスク

  • 中国からの部品輸入に対する関税の上昇
  • 米国政府のクリーンエネルギー支援政策の変動

たとえば、アメリカの水素支援政策は現在追い風ですが、政権交代や政策変更によって補助金や税制優遇が縮小するリスクもあります。

今後の注目ポイント

チェックしたい3つのポイント

  • 株主総会でどちらの提案が可決されるのか(株式発行 or 逆株式分割)
  • ルイジアナ州・ウズベキスタンの水素生産事業が予定通り進むか
  • 財務改善がどこまで進むか(特にキャッシュフローの安定、黒字化)
注目ポイント投資家への影響
株主総会の決定株式数や株価に直結
水素事業の進捗長期的な収益基盤
財務状況の推移株価の安定材料

これらの動きに目を向けておくことで、プラグパワー株の今後をより正確に判断できるでしょう。

まとめ

プラグパワーは、財務の立て直しと水素事業の積極的な拡大を同時に進めている注目企業です。
特に、ルイジアナ州での水素生産施設の稼働や、ウズベキスタンで進行中の2GW規模の大型プロジェクトは、同社の成長を支える大きな柱となっています。

一方で、株主総会で審議される株式発行数の増加や逆株式分割は、株主にとってリスクも含む重要な判断材料です。
加えて、中国の部品関税や米国のクリーンエネルギー政策の行方など、外部環境の変化もプラグパワーの事業に影響を与えるため、注意が必要です。

プラグパワーへの投資を考える場合は、次の3点を特に意識すると良いでしょう。

  • 株主総会でどの施策が採択されるか
  • 水素事業の拡大が計画通りに進むか
  • 財務改善の流れが継続できるか

プラグパワーは、水素インフラをリードする企業としての可能性を持ちながらも、依然としてリスクの高い成長企業です。
今後の動向をしっかりチェックしながら、冷静に投資判断を行うことをおすすめします。

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